なぜ液肥!?!?

「水くれ3年。でも、実際は5年だな。」

私が花作りをしようと歩みだし、研修を始めた師匠の言葉です。
今でも度々思い出します。そのときには、

『俺なら1年で何とかしてやる!』

なんて思っていた、井の中の蛙の私でした。
今思うと笑っちゃいます。     ^^。


研修を終えて花作りを始めたころ、花作りの難しさに直面することになります。・・・が、そのころの私は、花作りが難しいとは思わず、

『この品種、おかしいんじゃないの!?』

と考える大胆不敵な自信過剰な人間でした。


がむしゃらに仕事をして、何とか生活が出来るようになった3年目。そのときの状況は忘れてしまいましたが、ある日突然わかったことがありました。

『俺、花作りが下手なんだ。』

師匠の言葉通り、開業して3年目、花作りに携わるようになって5年目のことでした。



その後、開業して10年たって、共同でハイフラワーを開業しました。技術的にはある程度自信もありましたが、農場が大きくなると、私の経験していなかった品種の栽培もしなければならず、作っては捨てることの連続でした。もちろん経営的にも危機状態になっていきましたが、どうしたらいいのか・・・という状態でした。

とにかく商品を安定させたい、ロスを減らしたいと思っていましたが、置き肥を使った今までの生産方法では、それをかなえることは出来ませんでした。

そしてある日突然、液肥を使った栽培を導入することになったのです。最初は・・・、

『何でこんな面倒なことになっちゃったかなぁ・・・。』

とかなり否定的に取り組み始めた私でしたが、農場全体で使い始めてわずか3日で、農場のスタッフ全員から、

『これっ、面倒くさいけど、良さそうですね!!』

という声が出てきました。もちろん、私もこれで何とかなるのではないかという手ごたえを感じたことは、今でも忘れません。



開業してから程なくして、ホームセンターからの委託生産の話をいただき、早速取り組んだのですが、生産技術が追いついていきませんでした。そのために納品が出来ない商品がたくさんあって、お客様に大変迷惑をおかけしました。液肥を使った生産方法を導入したからといって、それがすぐに解消されたということではなかったのです。

当初液肥は3種類。基本的なものだけを使って、液肥の使い方の基礎を学びました。そうなってくると、いろいろと欲が出てきて、ひとつ、またひとつと使う液肥が増えていきました。そして、商品が安定してくると、お客様の要望も多くなり、私たちが手がけていない商品や、苦手な商品も生産して欲しいということになってきたのです。その要望に応えるために、液肥の種類を増やすことで対応していきました。また、決められた期日に、週ごとに、発注量を確実に納品するために、さらに使う液肥が増えて、今では葉面散布用の液肥を入れると、20種類以上の肥料を使って生産をする農場になりました。

私たちの生産している商品は、残念ながら一流の商品ではありません。私たちの商品はほかの生産者さんの商品の品質の足元にも及びません。それは私が一番よく分かっています。しかし、ありがたいことに、私たちの商品を使ってくださるお客様は増えています。農場にばかりいる私には本当のことは分かりませんが、私たちが品種、生産ステージ、天気や季節によって毎日のように液肥の種類と濃度の選択をし、植物本位で商品を育てていることが、店舗での商品管理や消費者のみなさんの求めているものに、少なからずお役に立っているのではないかと思っています。

農場長



生産技術勉強会って!?

まだまだ未熟な私たちの生産技術ですが、生産者さんとその社員さんたちが、毎月ハイフラワーに集まって、生産にかかわるいろいろな情報や技術を公開し合って、学んでいます。

もちろん、ハイフラワーの液肥技術で役に立つことは、どんどんお伝えしています。

勉強会は第1弾が第50回を迎えて終了し、今開いているのは第2弾になっています。



ハイフラワーの設立当初、技術が伴わずにひどい商品を生産していました。そんな時に出会ったのが液肥を使った栽培技術です。

今までIB化成を使って、頭上潅水を中心に生産していた私たちでしたから、液肥混入機を引っ張りながら、すべてを手潅水するのは容易ではありませんでした。しかし、液肥に切り替えて1週間もたたないうちに、社員たち全員が、「これっ、良さそうですね!!!」と言ったのです。

その時使っていた液肥はたった3種類。いまでは、たまにしか使わないものを入れると20種類以上の液肥を使って栽培をしています。

これによって、週ごとに確実に納品しなければいけないホームセンターに対応することが出来るようになりました。また、新たな企画をいただいても、長年積み重ねたデータと液肥を使うことで、今まで手掛けた品種であれば、確実に商品を調達することが可能になりました。

また、ロス率は格段に低くなり、害虫や病気の発生はIB化成を使っていたころから比べると、全く比較にならないくらいに減りました。



ハイフラワーの持っている技術は大したものではないのですけれど、公開して学んでいただくことで、品質が少しでも向上することがあればと思っています。

もちろん、私たちも情報をシェアすることで、たくさん学ばせていただいています。

よろしかったら、一緒に学んでみませんか。


  日時 : コロナウィルス感染防止のため現在は中断中

  場所 : ハイフラワー事務所

  会費 : 毎月1万円 (2名まで 追加参加は1人1,000円)




また、ご希望があれば、個別指導もさせていただきます。
農場にお伺いして、現状をお聞かせいただき、
安定生産に向けてのアドバイスをさせていただきます。

栽培に関して、
社員さんへの指導もさせていただいています。

生産者として、どん底から復活してきたノウハウを
直接お話しさせていただきます。
どうぞご相談ください。


お問い合わせは、
  info@haiflower.or.jp
  『生産技術勉強会についての問い合わせ』
 と件名にお書きいただき、
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